政治は生き物。
国と国との関係性から
援助や協力を考察すると
色々なことが見えてくる。
外国語学部
国際関係学科
大平 剛 教授
研究の魅力
私の専門領域である開発援助/国際協力は、第2次世界大戦後、それも1960年代から本格化した活動で、それに関する研究も60年ほどの歴史しか無く、とても新しい研究領域だと言えます。方法論は様々で、現地の人々の暮らしに密着する文化人類学からのアプローチもありますし、国の経済政策に焦点をあてる開発経済学からのアプローチもあります。私の場合は、国際政治学の観点から事象を捉え、なぜ国家は他国に援助を行うのか、そこにどのような国益?思惑が絡んでいるのか、といったことに注目しています。政治は生き物で日々変化します。国と国が仲良くなったり離れたり、そんな関係性から援助や協力を考察すると色々なことが見えてきます。
研究の源
もともとは国連職員を目指していました。学部では経済学を学んだのですが、川田侃先生の『国際政治経済学をめざして』という本に出会い、徐々に政治へと関心が移っていきました。修士課程の研究テーマが国連開発計画(UNDP)による開発援助で、国連による開発援助に関心をもつようになりました。
研究の未来
米中冷戦という言葉に表されているように、国際政治経済状況は大きく変わろうとしています。また、新興国が台頭し、戦後先進国が構築してきた秩序に変更を迫るようになってきました。従来の先進国は、中国をはじめとする新興国と開発援助/国際協力でも競合するようになり、この分野でこれまでにない変化が生じています。
ゼミのイチオシ
私のゼミでは3年次に海外実地研修を行っています。主に東南アジアの国に赴いて、現地の発展状況を観察するとともに、現地にある国際機関やNGOの事務所で活動内容に関するブリーフィングを受けたりしています。国連機関では英語での質疑応答になるので大変ですが、参加者は「また行きたい」と口々に言ってくれます。私のオススメはラオスです。
- 先生のイチオシ
途上国に代わる言葉として「グローバル?サウス」が用いられるようになってきました。その観点から見た歴史は、これまでの欧米中心の歴史とは異なります。違った観点から歴史を見てみることも大事だと思います。
- オフショット
齢は50代半ばになりましたが、サッカーをこよなく愛しています。今でもおじさんチームで続けています。また、学内でフェアトレードを推進する団体Eticaを、学外では北九州エシカル推進ネットワークを主宰しています。
大平教授
プロフィール
V6の岡田准一君で有名な大阪府枚方市出身です。でも普段は大阪弁ではなく標準語なので、誰からも大阪出身だとは見抜かれません。大阪出身だとわかると「ボケ」を要求されますが、そこは苦手です。でも常に「笑いを取る」(主にダジャレか親父ギャグですが)ことに必死なのは、大阪人の性なのでしょう。大学は二浪して京都大学経済学部に入学したのですが、いわゆる「燃え尽き症候群」になってしまい、勉学意欲が湧かず、バイトとバンドに明け暮れる日々でした。本当にもったいないことをしたと後悔しています。ただ、バンドは充実感がありました。ハードロックバンドでしたが、キーボードを担当し、自分たちでオリジナル曲を作ってライブハウスで演奏したりしていました。曲が完成することから来る達成感は、論文を書き上げたときの感覚と似ているなぁと思います。どちらもクリエイティブな作業だからです。博鱼体育_足彩app哪个是正规的-手机版官网でオンライン授業がメインになってしまい、ストレスが増えました。やはり私は対面で笑いを取りながら、受講生の反応を見て達成感に浸りたいんだなと実感しています。