法理論的に正しいこととは
何かを追求することで、
問題を解決することが魅力。
法学部
法律学科
水野 陽一 准教授
研究の魅力
「机上の空論」という言葉もあるように、現実の社会で役に立たない理想ばかりをいうことはあまり良いことではないかもしれません。ただし、現実社会で起こっていることだけを重視し、理論的に正しいことを軽んじて現実に起こっている問題を放置することが許されてはいけません。法理論的に正しいこととは何かを追求することで、現実社会の問題を顕在化させ、現実で起こっている問題を解決することができる（こともある）ことに魅力を感じています。
研究の源
元々司法試験を目指して勉強していましたが、様々な法律分野の中でも刑事法学に関心があったため刑法や刑事訴訟法、刑事政策の魅力に取り憑かれ？気づけば研究の道に入っていました。大学在学中に、冤罪の問題を取り扱ったドキュメンタリーを見て怒りを覚えたこと、冤罪の問題を解決しなければならないという使命感に似たものを抱いたことがきっかけだったかもしれません。
研究の未来
日本の警察、検察の優秀さは認めますが、そこに権限が集中しすぎることでいくつもの冤罪を生む結果となってしまいました。最近では、実際の裁判の手伝いをすることがでてきましたが、ここでも警察、検察が慎重さを欠く仕事をした結果、間違った捜査、起訴をした事件に直面しました。検察を含めた刑事司法全体のあり方を研究していきたいと思っています。
ゼミのイチオシ
学生自身が好きなテーマを選んで発表を行っています。決まったことをやるのではないので準備は大変ですが、やりきった際の充実感はとてもあるようです。ゼミ生同士での交流も活発で、夏休みの時期には他大学との交流会も行っています。
- 先生のイチオシ
ゼミ生の主体性を尊重したゼミ運営を心がけています。結果として、多くの学生が多方面で活躍しており、時には彼、彼女らが現役生に講演をしてくれることもあります。ゼミ生にとって非常に良い刺激になっているようです。
- オフショット
子育てが大変で（同時にとても楽しいですが！）なかなか外に遊びに行く時間もありませんが、自宅で音楽を聞くことが何よりの楽しみになっています。感動できる音楽に出会えると一気に疲れも吹き飛びます。
水野准教授
プロフィール
弁護士になるつもりで勉強していましたが、気づけば刑法ばかり勉強している日々でした。今の師匠と出会い、研究者を勧められ、幅広い視野を持って研究するため刑事訴訟法や刑事政策の研究も進めてきました。研究の道へ進むのが決定的となったのはドイツ学術交流会の支援を受けたドイツへの留学で、ここで他の分野の研究者と交流を持つことができたことは非常に大きな経験となりました。元々音楽が大好きだったので、ドイツに修行に来ている音楽家とも交流する機会があり、音楽趣味に拍車がかかりました。なんとか広島大学で博士号を取ることもでき、北九大に着任して10年が経とうとしています。
法学部Faculty of 
